遠くの動く被写体をキレイに写真に収めるためのカメラ選びと撮り方

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テーブルの上に置かれたオシャレなカメラ
 
 
 
「野鳥やブルーインパルスの写真を撮りたいけれど、ブレてしまう…」
 
「なんだかぼんやりしちゃってパッとした写真が撮れない…」
 
「遠くの動く被写体でもキレイに写真を撮りたい!」
 
記事用の写真を撮る際、筆者はこのような悩みを抱えていました…
 
筆者はカメラについてはド素人です(汗)
 
このブレなんとかならないか…
 
そこで遠くの動く被写体をキレイに撮影するためのポイントを調べてみました。
 
今回は私と同じような悩みをお抱えの方もいるだろうということで、カメラの初心者向けに、遠くで動く被写体をキレイに撮るためのカメラやレンズの選び方、そして撮影技術をご紹介いたします。 
 
前提としては一眼レフやミラーレスを対象としていますが、コンパクトデジタルカメラの方でも当てはまる部分があると思うので、是非参考にしてみてくださいね!
 
 
 
 

◆1.カメラの選び方

 
まず初めに、ハッキリいいます。高いです。カメラ…
 
調べていて驚きました。
 
特に野鳥撮影なんかに向いているものを揃えると、機材がかなり高くなってしまうんですね。
 
予算も考慮に入れながら最適解を考えていきます。
 
まずはカメラの本体から考えてみましょう。
 
一眼レフカメラやミラーレスカメラでは、カメラの本体と、レンズの部分が分かれていて、レンズを付け替えることが出来ます。
 
レンズを付け替えることで、ある程度用途に適した撮影機材となりますが、本体の機能も重要になってきます。
 
本体の選び方のポイントは次の通りです。
・イメージセンサー(撮像素子)
・画素数
・AF性能と測距点
・シャッタースピード
・連写速度
 
 

ーイメージセンサー(撮像素子)ー おすすめはAPS-C

 
イメージセンサーとはレンズから入ってきた光をデジタルテータ化する部分のことです。
 
分かりやすく言うと、つまりはこの部分が大きければ大きいほど広範囲に光を取り込めるので画質が良くなります。
 
だからイメージセンサーは大きければ大きいほど、ボケ感や表現力が良く、キレイな写真が撮れますよーっていうお話。
 
カメラの基礎スペックだと言っても過言ではないかもしれません。
 
センサーサイズには次のようなものがあります。
 
センサーサイズ 実寸(mm) 焦点距離倍率
フルサイズ 36×24  1倍
APS-C 23.7×15.7 1.5倍
マイクロフォーサーズ 17.3×13.5  2倍
1型 13.2×8.8 2.7倍
1/1.7型 7.6×5.7 4.6倍
1/2.3型 6.2×4.6 5.5倍
 
 上の表で全てではないですが、だいたいこのようになっています。
 
そしてこのセンサーサイズが大きければ大きいほど、画質が良く、かつ値段も高価なものになります。
 
そして、気をつけなければならないのが焦点距離倍率というものです。
 
望遠において同性能のレンズを使ってズームをした場合、実はセンサーサイズによって、ズームできる倍率が違うんですね。
 
フルサイズの基準にしたときの倍率が上の表に書いた通りになります。
 
そして、センサーサイズが小さければ小さいほど、その倍率は大きくなり、有利になります。
 
フルサイズの場合、遠くを撮影したい時には、比較的レンズも大きくて高額な超望遠レンズが必要になってきます。
 
いくらでも予算があるよーって人は「フルサイズの本体に超望遠レンズ!!」で画質最高で良いかもしれませんが、何十万も何百万も出せませんって人は、焦点距離が稼げるAPS-C以下のサイズをおすすめします。
 
 

ー画素数ー

 
一般的に初心者の方でも、画素数は大事ってなんとなくイメージがありますよね?
 
でも実は先ほどのイメージセンサーのほうが重要で、高画素数が当たり前となった今の時代にはあまり影響がないと言われています。
 
しかし、遠くを撮影する場合は考慮にいれると良いかもしれません。
 
野鳥などの撮影の場合、撮った写真のほんの一部にしか被写体が映らない!
 
そんなこともあるかと思います。
 
「トリミングして画像を引き延ばそう!」なんて時には画素数も重要になってきます。
 
 

ーAF性能と測距点ー

 
動く被写体の最大の難点は、焦点を合わせづらいことにあります。
 
このような場面においては、AF(オートフォーカス)を使って、自動的にピントを合わせることがほとんどです。

カメラのシャッターボタンを半押しにすると、被写体にピントが勝手に合うあれです!

一眼レフカメラは専用のAFセンサーを搭載しているため、コンパクトデジタルカメラに比べて、とても早くピントを合わせることができます。

一眼レフカメラのAFセンサーにはラインセンサークロスセンサーの2種類あり、クロスセンサーのほうが、ピントを合わせる精度が高くなっています。

また、高性能なAFセンサーであれば、動いている被写体に対してもピントのずれを計算し、予測してピントを合わせ続けることができます。

オートフォーカスが早いものを選ぶのがポイントと言えるでしょう。

また、測距点と言うものがあります。これはオートフォーカスでピントをあわせるための目印のことを言います。

測距点が多くなると、ピントが合わせやすくなり、動く被写体に対して威力を発揮します。

 

ーシャッタースピードー

 シャッタースピードの設定できる範囲も確認しておきましょう。
 
早ければ早いほど、一瞬を切り取ることができ、ブレずに撮影することができます。
 
詳しくは撮り方の部分で後述します。
 
 

ー連写速度ー

 
鳥などの動物の撮影ではシャッターチャンスが一瞬ということも有りえます。
 
そこでキレイな一枚が撮れるかどうかというのは、ある種の運も必要です。
 
連写することでたくさん写真を撮ることができれば、良い写真が撮れる確率を上げることができるので、連写速度が早いものを選ぶと良いでしょう。
 
 

◆2.レンズの選び方

 
初心者が覚えなければいけない重要な点はたった3つだけです。
 
・マウントがあっていること
・最低でも焦点距離250mm以上の望遠レンズ
・手ブレ補正機能のあるレンズ
 
本当はもっとあるんですが、それは上級者になってからでいいかと。
 
 

ーマウントが合っていることー

 
すべてのカメラにすべてのレンズが取り付けられるわけではないんですね。
 
マウントとはカメラ本体とレンズを連結する部分のことをいいます。
 
このマウントの規格が合っていないと、レンズを装着することができないので自分の本体の規格がどうなっているのか確認しておきましょう。
 
キャノンのEFマウント、EF-Mマウント、ニコンのFマウント などいくつか種類があります。
 
キャノンとニコンはレンズの種類が豊富なので、レンズの選択肢を増やしたい方は、本体選びの際にキャノンかニコンを選択することをおすすめします。
 
 

ー最低でも焦点距離250mm以上の望遠レンズー

 
焦点距離というのは分かりやすく言うと 、どこまでズームできるかっていうことです。
 
いや、厳密には違うのですが、便宜上それで十分だと思います。
 
この数値が大きければ大きいほど、遠くの撮影が可能になります。
 
 
APS-C換算で250mmは最低欲しいところなので、対応しているレンズをひとつ買うといいでしょう。
 
欲を言えば、400mmくらいはほしいところです。ただ、望遠レンズは基本高いですが…
 
純正メーカーではないタムロンやシグマというメーカーのものなんかもありますので、品質は劣るにしても、選択肢としてはアリかなと思います。
 
 

ー手ブレ補正のあるレンズー

 
動く被写体の場合、どうしても被写体を追っかけてしまって、手ブレしてしまいがちです。
 
本体の機能として手ブレ補正がある場合もありますが、ここではレンズ側に搭載された手ブレ補正のレンズがあることをご紹介しておきます。
 
見分け方として、レンズの名前に表記が入っているかどうかで判断できます。
 
キャノンの「IS」
ニコンの「VR」
ソニーの「OSS」
シグマの「OS」
タムロンの「VC」
がこれに当たります。
 
 

◆3.写真の撮り方

 
さぁ、機材は揃いました!
 
ここでは、動く被写体を撮影するときに、どのようにしたらキレイに撮れるのか。
その方法をご紹介していきます。
 
いきなりですが、
遠い!動く!そんな被写体にはマニュアルモードで対抗しましょう!
 
「いつもオートで撮影してるし設定なんかわかんないよー」
 
っていう声が聞こえてきそうですが、簡単に解説するので心配はいりません。
 
 

ーまずはシャッタースピードを決めるー

 
動く被写体の場合、重要になってくるのがこのシャッタースピードです。
 
スピード感を出すために、あえてブレも残すのか、それともその一瞬を切り取った静止画のような写真が撮りたいのか。
 
求める表現でここの設定が変わってきます。
 
スピード感としての表現のためにブレを残したいなら、シャッタースピードを下げ、ブレ防止や静止画的な表現をしたいのであれば、シャッタースピードを上げましょう。
 
目安として、シャッタースピード1/1000秒あたりになってくると、動いていてもブレが目立たなくなる印象です。
 
 

ー絞り値(F値)を調整するー

 
絞り値(F値)とはどれだけ光を取り入れるかの値です。
 
「ちょっと明るいな」と感じれば、F値を上げて絞ればいいし、「日陰の部分で暗いな」と感じればF値を下げて光を取り入れれば良いわけですね。
 
実は明るさはシャッタースピードにも影響されます。
シャッタースピードが早ければ、暗くなりがちなので、この絞り値と、後述するISO感度で調節することになります。
 
ISO感度だけで調節しても良いのですが、絞ることによって色彩に深みが出てくるので、絞っていったほうがいい画が撮れるでしょう。
 
シャッタースピード早めで、日光に当たっている被写体の場合、イメージとしてはF値は8.0くらいまで絞ったほうがいいでしょう。
 
 

ーISO感度を調節するかオートにー

 
ISO感度とはデジタルカメラが光をとらえる能力を表す値です。
 
こちらも写真の明るさに違いが出ます。
 
暗ければ、ISO感度を上げればいいんですが、一つ注意点があります。
 
ISO感度は上げすぎるとノイズがひどくなり雑な感じになります。
 
カメラを固定して待つ場合はF値とISO感度のバランスを調整すると良いでしょう。
 
一方、カメラを動かす可能性のある場合や、天気によって明るさが変わってしまいそうな場合は、Iオートにしてしまったほうが良いかもしれません。
 
動く被写体を撮影する場合はシャッターチャンスは一瞬です。
 
自信がない場合はISO感度をオートにして、きたるチャンスに集中しましょう。
 
飛び立つ白鳥の写真
 
 
いかがだったでしょうか。
 
この記事を参考に、素敵な写真を撮ってみてくださいね!
 
こちらも参考にどうぞ。
【ブルーインパルスの写真を撮りたい方】
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